行動したのに!なかなかうまくいかないなぁという理由と対策 孫子の兵法書~始系篇-【4】~自分らしく生きる!活かす孫子の兵法書~

行動力を示す黒板の絵 孫子の兵法書

真面目に生きよう!という時代から、とにかく行動!という時代に変わっていると言います。

確かに行動力を元に成功した人もいますが、多くの人が「行動したのに!なかなかうまくいかない!」と思うことが多いようです。

そこで今日は、自分も経験したことがある、「行動したのに!なかなかうまくいかないなぁ」という体験を元に、孫子の兵法書から理由と対策を探究したいと思います。

行動にも目的や意味がある。

分岐に迷う人

とにかく行動する理由は何でしょうか?「多くの人は動けばいい。」「動き出せば何とかなる。」と思っていて、確かにその通りですが動きだけで成果がついてきません。
では、行動そのものに、どんな意味があるのでしょうか?

理由を挙げるとするならば、たくさん勉強したり学ぶよりも、実践で体験したことの方が情報量が多いからです。
本を読んで妄想したり、練習をいくら積んだとしても、あくまでもシミュレーションなので、実践と違うことは当たり前に起きますし自然なことです。

そんな中で、行動するわけですが、ただ行動しました!って動いただけの人はいつまで経ってもうまくいきません。理由は、行動にも目的があるからです。

行動の目的とは、体験を通しての気づきや学びになりますが、そもそも自分の目的が定まっていない人の場合、「ただやってみた」という目的を達成しただけで満足してしまうし、そんな目的で行動してしまっているので、どれだけ体験しても気がつかないし学ばないので苦労を背負い込みます。

行動するときに「初めから自分の目的」「行動の目的」を明確にしている人は、行動時の状況や結果に対して針の穴を除くレベルで経験からの気付きや学びをするので、一気に自己成長してしまいますが、そういう人に限って準備の段階から目的意識が高く慎重だったりします。

と考えると、自分次第の目的次第で、なおかつ、準備の段階で既に結果は決まっていることになります。

行動が結果につながる事例

木簡

行動が結果につながるためには目的が大切という例として孫子の兵法書のこんな話があります。

もし王様が私のはかりごとを聞けば、必ず勝利します。それなら王様の国にとどまります。逆に王様が私のはかりごとを聞かないなら、どうやっても負けます。それなら王様の国とどまる意味がない。

孫子の兵法書 始計編から意訳

この話を自分自身に落とし込んだ場合、自分という王様と、行動という軍師がいると仮定して考えることができます。

試しに、自分の場合ですが王の立場で考えたら、そもそも幸せだけが欲しいので、はかりごとが必ずうまくいくという自信がある軍師は迎え入れますが…逆にとりあえずや自分なりに失敗率が異常に高い軍師はこっちから断ります。

逆に軍師の立場で考えた場合、王を幸せにすること行動が必要になるので、やったら必ず成功する!という確信に至る水準で準備していて、その後に初めて王様のところに行かないと断れれるどころかクビを切られます。

王と軍師の中の共通点は幸せという目的で、王(自分の思い)と軍師(行動)の目的が、曖昧とか不透明とか理解してないとか定ってないなどがあるかぎり、ただ動いただけになり、準備の段階で既に上手くいかないことが決まってしまいます。

さらに実践では多くの変化点が現れるので、その都度選択と集中が必要になるのでますます追い込まれる状況になることでしょう。

そもそも目的もあってないような水準で、さらに変化点の多い実践を経験して、一体何を気付く余裕があるのでしょう?と冷静に考えたら、自分の目的が明確かどうかで大きな差が生まれるのは当然なことなのです。

行動と衝動は別の話。

衝動で叫ぶ人

直感を大切にする成功者ほど、よく知ると計画的な人がほとんどです。
計画的な人が直感を大切にする理由は、3つの視点があるからです。

それは直感と経験則と大局観です。

直感とは、

推理・考察などによるのでなく、感覚によって物事をとらえること。「―が働く」「将来結ばれる運命であることを―した」

goo辞書 「直感」を参照

経験則とは、

実際に経験する事柄から見いだされる法則。

goo辞書 「経験則」を参照

大局観とは、

物事の全体的な状況や成り行きに対する見方・判断。

goo辞書 「大局観」を参照

と、直感/経験則/大局観とはそれぞれ別々で独立した意味を成しています。

この3点で物事を観察できる人に必要なことは、経験則や大局観だけに意識が捉われないために、直感を大切にするということで、直感だけの運次第という話ではないと思います。

一方で、ほとんどの人は3視点ではなく直感だけの博打状態で行動しちゃうので、そのときの衝動頼りになり、間違ったりハズレたら大打撃を受けてしまいますし、良い結果だったとしても運次第なので体験から学ぶこともないし、気付きもありません。そしてまた、運頼りで先に進むのでいつまでも不安を抱えます。

そもそも自我とは

自我のある女性

自我とは、

 自分。自己。

 哲学で、知覚・思考・意志・行為などの自己同一的な主体として、他者や外界から区別して意識される自分。


・心理学で、行動や意識の主体。自我意識。
・精神分析で、イド・超自我を統制して現実への適応を行わせる精神の一側面。エゴ。

goo辞書 「自我」を参照

とあるので、運だけで行動!なんて衝動に振り回されてるだけで自我が置き去りにされてしまう。
自分の意思なのか衝動なのかも不明な生き方をするのは、よっぽど刺激的な人生が好きな人でない限り自我がしっかりしている人に比べて苦労が増える生き方になります。

自分を大切にするなら自分のために自分の中の目的を。

射的 目的を目指して放つ

自分らしく幸せに生きるためには、やっぱり自分自身の目的を明確にすることが大切で、目的の水準が王と軍師の関係であれば理想的と思い、高い水準で目的を定めて行動することを自分に取り入れることは価値があることと思います。

もし、「行動しても上手くいかないなぁ」と思う方が自分の幸せと向き合ったり探究したりするきっかけになると幸いです。

今日は、武経七書の一つ、孫子の兵法書から、幸せになる判断力を養う指針についてお話ししました。
理解や解釈は人によって様々と思いますが、自分の場合は今回の解釈になります。

誰かの参考になるといいかなと思う反面、原典に触れてご自身で探究することって大切と思います。

参考にしている本は、プレジデント社が発行している、守屋洋先生と守屋淳先生著の[新装版]全訳「武経七書」になります。

日本語訳や事例まで解説されており、普段なかなか読む機会がない孫子の兵法以外の兵法書も読め、自分自身もビジネスも人生も大きな助けになっています。

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